【子ども教室ホサナ】遊びの中で要求を
- aba hosanna
- 2023年7月20日
- 読了時間: 2分
更新日:2023年8月11日
遊びの時間に取り入れるレッスンの例をご紹介します。
救急車が大好きなお子さん。机のレッスンの合間にこの救急車で遊ぶ時間を楽しみにしています。お子さん1人1人の発達段階と、興味に合わせてこうした楽しい活動を用意しておくだけでも、教室に通ってきてくれやすくなります。
でも、ただ遊ぶだけでは、もったいない!
そんなに好きな物ならば、それを使っていろいろなレッスンを考えることができます。
例えば、今日は救急車が箱に入っていて、テープでとめられています。
箱を渡されてニコニコしていると、セラピストはそーっと隣のスペースに行ってしまいます。
『開けて』とつぶやいていますが、セラピストは来ません・・・・
『先生、来て!』
(今日のターゲット行動、自発できました!)
「なーに?」とすぐにセラピストは笑顔でかけつけます。
そして、箱が開くと、セラピストはまたそっと離れます。
今度は、中にあるはずの人形がありません!
『先生、来て!』
(ターゲット行動、2回目!)

こんな具合に、設定された行動が起きやすくなるように遊びに工夫、しかけをしておきます。
いきなりやってもうまくいかないので、実はこの「先生、来て」はもっと前の段階から補助(プロンプト)を入れながら練習しておきます。大人2名がいると、この課題はとてもやりやすいです。徐々に距離が伸びてより実用的な場面で言えるように練習していきます。
「開けて」「ちょうだい」などがまだ自分から発信できないお子さんなら、目の前にいて、それを発信してもらう方を優先する方がよいでしょう。
いじわるだな、と感じる方もおられるでしょうか?
ホサナに来られるお子さんたちは、こうした練習をしておけば、泣き叫ぶことで箱を開けてもらったり、箱を投げつけ、壁を蹴ったりすることで親に来てもらうという、あまり望ましくない努力をしなくて済むようになります。
どうせ頑張るなら、社会に受け入れてもらいやすい努力をした方がよいでしょう?
大人に頼むと願いが叶う経験はとても大切です。
頼むとすぐに願いが叶うところから、徐々に少し待つ、時間になったらできる、などの経験を積んでいくことで、社会に適応した行動がとれるようになっていきます。
1つ、1つは本当に小さいですが、積み重ねた1年と、そうでない1年では大きな差がうまれます。
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